作 品

付喪神夜行図ー『神々の行進』
YOKAI Tsukumogami -“ Gods Parade ”
2009木製パネル・銀箔・アクリル 803x1303mm ( M60号 )
2009 Painting, Acrylic with silver leaf on wood panel, 803x1303mm
付喪神夜行図の集大成ともいえるこの作品は、現代との関わりだけでなく、アニミズム的な世界観を伝承という形態で製作してあります。精霊を得た器物の化身から自然保護との関わりを委ねられています。百鬼夜行の現代版を描いてみました。

付喪神夜行図ー『需給の増殖』
YOKAI Tsukumogami -“ Demand Growth ”
2009 木製パネル・金箔・アクリル 500x727mm ( M20号)
2009 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500x727mm
需要と供給が共存する最も身近な小売店舗コンビニ。そこには環境問題に取り組むことで企業の社会的責任を果たす道が数多く存在します。レジ袋一つにしても、そこから広がる自然環境との繋がりは、消費側である私たちにも責任が存在するのでしょう。

付喪神夜行図ー『廃退の終着』
YOKAI Tsukumogami -“ Terminus of Waste ”
2009 木製・金箔・アクリル 1167x727mm ( M50号)
2009 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 1167x727mm
製造・生産・物流の影には、時間とともに表面化される廃棄物の処理や老朽化された施設の処分が関わってきます。新しい交通手段によって閉鎖された無人駅を訪れた時、生産から生まれるものをかい間見ることができました。人類の繁栄の行く末を付喪神を透して表現しています。


付喪神夜行図ー『無辺の再生』
YOKAI Tsukumogami -“ Unlimited Recycling ”
2009木製・銀箔・アクリル530x333mm (M10号)
2009 Painting, Acrylic with silver leaf on wood panel, 530x333mm
無辺・・・広々と限りの無いこと。どこでも目につく自動販売機。そこには私たちが想像もできないような無限なリサイクルシステムが存在します。「器物百年を経て、化かして精霊を得た」とされる付喪神にとっては、目の回るスピードかもしれません。


付喪神夜行図ー『生産の帰趣』
YOKAI Tsukumogami -“ Production Outcome ”
2009木製・銀箔・アクリル455x273mm ( M8号)
2009 Painting, Acrylic with silver leaf on wood panel, 455x273mm
帰趣(きしゅ)・・・行き着くところ。わたしの製作スタジオは廃墟化した埠頭の船着場にあります。繁栄の行く末を感じるこの場所は、人類の自省(じせい)ではなく、これからの環境との関わりを計る場所となり、この作品が生まれました。付喪神さえ、行き場に戸惑っているようです。


付喪神夜行図ー『流通の躍進(蟹・浅沓・猿女・琴)』
YOKAI Tsukumogami -“ Breakthrough Distribution ”
2009木製パネル・金箔・アクリル 333x530mm ( M10号)
2009 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel,, 333x530mm
2005年2月16日に「京都議定書」が発効され、製造や流通には多くの廃棄物等の発生の抑制が求められています。企業と自然との共生を図りつつ環境保全のための継続的な改善は、今のビジネス形態を意味するのでしょう。
付喪神夜行図ー『無限の生産』
YOKAI Tsukumogami -“ Endless Production ”
2009木製・金箔・アクリル455x273mm ( M8号)
2009 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 455x273mm
限りなくつくり続けられている運輸機関や通信機関。生活の利便性のみを優先された行為は、今の日本を象徴しているといえます。そこには資源のリサイクルや環境との利害関係など新しい工夫が取り組まれています。これからも必要とされている循環型社会の形成をテーマに表現しています。


YOKAI Tsukumogami -
“ Breakthrough Distribution ”
2009木製パネル・金箔・アクリル 333x530mm ( M10号)
2009 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel,, 333x530mm
2005年2月16日に「京都議定書」が発効され、製造や流通には多くの廃棄物等の発生の抑制が求められています。企業と自然との共生を図りつつ環境保全のための継続的な改善は、今のビジネス形態を意味するのでしょう。
付喪神夜行図ー『供給の連鎖』
YOKAI Tsukumogami -“ Supply Chain ”
2009木製パネル・金箔・アクリル 530x333mm ( M10号)
2009 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 530x333mm
公共エネルギー(電気・水・ガス)は生活に必要不可欠な存在となり、巨大なネットワークを広げています。蛇口をひねればあたりまえに出てくる水。私たちの生活から見えてくる身近な環境との関わりをテーマにしてあります。
付喪神夜行図ー『需給の増殖(笙・浅沓・蓋・犀・野箆坊)』
YOKAI Tsukumogami -“ Demand Growth ”
2010木製パネル・古金箔・アクリル 500×727mm ( M20号)
2010 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500×727mm
需要と供給が共存する最も身近な小売店舗コンビニ。そこには環境問題に取り組むことで企業の社会的責任を果たす道が数多く存在します。レジ袋一つにしても、そこから広がる自然環境との繋がりは、消費側である私たちにも責任が存在するのでしょう。


付喪神夜行図ー『需給の増殖(青鬼・鳴釜・傘・野箆坊)』
YOKAI Tsukumogami -“ Demand Growth ”
2010木製パネル・銀箔・アクリル 500×727mm ( M20号)
2010 Painting, Acrylic with silver leaf on wood panel, 500×727mm

付喪神夜行図ー『神々の祝宴』
YOKAI Tsukumogami -“ Gods Banquet ”
2009木製パネル・銀箔・アクリル 803×1303mm ( M60号)
2009 Painting, Acrylic with silver leaf on wood panel, 803×1303mm

付喪神夜行図ー『野箆坊コレクション』
YOKAI Tsukumogami-“ ● ”
2011木製パネル・和金箔・アクリル 1455×515mm (変形)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 1455×515mm
これは過去の個展を踏まえた実験的な作品です。一度、自分の世界を崩し、再度「TARUYAワールド」のモチーフを集結し、
野箆坊の欲張りな「コレクション」として、省スペースで陳列してみました。色で遊ぶこの作品に、作家の原点とこれから求める
世界観のキーワードが見え隠れしています。初の変形作品はこうして誕生しました。


付喪神夜行図ー『神々の祭典』
YOKAI Tsukumogami -“ Production Outcome ”
2010木製パネル・和金箔・アクリル 1455×2273mm ( M150号)
2010 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 1455×2273mm

付喪神夜行図ー『妖怪力車』
YOKAI Tsukumogami-“ ● ”
2011木製・和金箔・アクリル 333×530mm ( M10号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 333×530mm
関西在住の樽屋が東京で見て忘れられないという、現代の駕籠屋ならぬ、エコな自転車タクシー。シンプルな美しさをそのまま描こうと考えました。今年2011年は、国連の定める「国際森林年」です。日本でも林野庁を中心に各地で様々な取り組みが期待されています。さりげなくロゴを看板として入れてみました。付喪神らしい年になりそうです。
付喪神夜行図ー『温暖化の警鐘』
YOKAI Tsukumogami -“ Alarm Bell on Warming ”
2010木製パネル・銀箔・アクリル500×727mm ( M20号)
2010 Painting, Acrylic with silver leaf on wood panel, 500×727mm
付喪神夜行図ー『需給の形状』
YOKAI Tsukumogami -“ Demand Shape ”
2010木製パネル・和金箔・アクリル 803×1303mm ( M60号)
2010 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 803×1303mm



付喪神夜行図ー『神々の初陣式』
YOKAI Tsukumogami -“ ● ”
2011木製パネル・和金箔・アクリル 1455×2273mm ( M150号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 1455×2273mm
モチーフは、グローバル企業の「ファーストフード」と「ガソリンスタンド」、排気ガスを出す「フォークリフト」です。 環境保全の総まとめのような沢山のテーマが盛り込まれていますが、 付喪神の妖達は、「いざ、出陣!」とばかりに、食糧・燃料・モノで溢れた21世紀の人間界にやってきて、 相も変わらず、いたずらをしているかのような無邪気さです。 ドナルド似の人物もすみの方にいますが、妖怪達のことが見えているのか、 何か考え事をしているようなポーズをしています。 今回の個展で一番大きなサイズなので、TARUYAの金箔と極彩色の極みが伝わる世界を追求しました。
付喪神夜行図ー『銭湯端会議』
YOKAI Tsukumogami -“ ● ”
2011木製パネル・和金箔・アクリル 1303×803mm ( M60号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 1303×803mm
モチーフは、「やおよろずの銭湯」です。樽屋が大阪中の銭湯を見に行ったところ、数は減りつつあるも、「薪(まき)」を使って湯を沸かす店もありました。その昔、井戸の周りで人々が世間話に花を咲かせたことから、「井戸端会議」。今は、古き公共施設である銭湯に、八百万(やおよろず)の妖怪達が集って人間界の目撃談に花を咲かせることから、「銭湯端会議」。昔も今も、「水」のあるところに、人も妖怪も集まるようです。果たして、そんな妖怪たちに、今回の大震災はどのように語られているのでしょうか。

付喪神夜行図ー『ツクプラ燃料図』
YOKAI Tsukumogami -“ ● ”
2011木製パネル・古金箔・アクリル 803×1303mm ( M60号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 803×1303mm
現代の車社会における環境問題を縮図のようにプラモデルで考えてみました。ガンダムのプラモデルのことを通称「ガンプラ」と言うことから、これを付喪神のプラモデルということで、「ツクプラ」と名付けました。フレームの部位をランナーといいますが、ランナーに書かれている文字は「燃料」の種類で、レギュラー・ハイオク・ディーゼル・灯油、そして「電気」になります。日産が取り組んでいる100%電気自動車のプロジェクトのことを「ゼロ・エミッション」といいます。これを描いていた時は、空気を汚さないので、「電気が一番環境にいい」とか、地球の石油資源の枯渇問題への対策として、「電気しかない」とさえ思っていましたが、福島原発の放射能漏れの脅威にさらされている今や、核燃料に依存する「電気神話」は音を立てて崩れ去りました。人間が簡単に作ってしまった環境の今を考える作品です。
付喪神夜行図ー『変遷の錐体』
YOKAI Tsukumogami (God of Ecology) -“ ● ”
2011木製パネル・和金箔・アクリル 803×1303mm ( M60号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 803×1303mm
妖怪達のヒミツの地下倉庫をのぞいてみました。その入口は日常の中に隠れ潜み、落とし穴のように危険ですが、中にはいると、ピラミッドの「錐体」のように広々としています。妖怪たちは、「昭和後期」から「平成の現在」のモノの中から、時代の変遷とともに消えてゆく心配のあるモノを、用心深くストックしています。長く使われたモノに、精霊が宿る一場面です。

付喪神夜行図ー『姫達の戦場図』
YOKAI Tsukumogami -“ ● ”
2011木製・和金箔・アクリル 500×727mm ( M20号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500×727mm
日本航空の事業再建・中国人向け観光ビザ緩和・銃など違法な品物の密輸リストラ・女性の働く社会。かつてス日本航空は就職したい企業の代名詞であり、スチュワーデスは女子大生の憧れの職業ナンバー1でした。JALだけでなく、そんな信者が集まる日本を代表する企業もまた生き残りをかけて厳しい戦いをしています。リストラという戦場をしたたかに生き抜いた女性達にこそ、日本と企業の再建の未来があることを示した風景です。


付喪神夜行図ー『万国布行進図』
YOKAI Tsukumogami -“ ● ”
2011木製・和金箔・アクリル 500×727mm ( M20号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500×727mm
百貨店から大型路面店へ・低価格ブランドのグローバリゼーション・大量消費・大量再使用・日本のバーゲン文化・就職難。日本のタンスに眠っている着物の価値は、およそ40兆円にも及ぶそうです。祖母の代の思い出がつまっているだけでなく、職人が丹精込めてつくった貴重な財産ゆえにリサイクルに出すこともままならないのでしょう。その点、オートメーションで大量生産された安価な服は再使用というエコ活動にはもってこいですが、布の妖怪達にとっては息つく暇もなさそうな風景です。
『 rokushouiro 』
2012木製パネル・パール粉・アクリル 210x290mm
2012 Painting, Acrylic with pearl powder on wood panel, 210x290mm
「緑青色 ろくしょうい」銅に生じる錆の色。 また、孔雀石からつくる緑青色の顔料。 飛鳥時代に中国から伝わったという緑色
系の代表的な色の1つ。
『 touou 』
2012木製・パール粉・アクリル 243x409mm ( M6号)
2012 Painting, Acrylic with pearl powder on wood panel, 243x409mm
「藤黄 とうおう」藤黄は東南アジア原産の常緑高木。深い黄色で日本画の絵具に用いる。
付喪神夜行図ー『天下の貨幣図』
YOKAI Tsukumogami -“ ● ”
2011木製・和金箔・アクリル 500×727mm ( M20号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500×727mm
銀行の合併連鎖・消費者金融社会・電子マネー・ノロウィルス。どんなに便利なキャッシュレス時代になっても人が生きるためにお金が必要なことは、今も昔も変わりません。かつてサラ金と呼ばれた消費者金融会社が銀行の傘下グループに入るなど、お金を扱う企業も、もちつもたれつの関係です。日本経済の厳しさを象徴する風景です。

『 benitobi 』
2012木製・パール粉・アクリル 243x409mm ( M6号)
2012 Painting, Acrylic with pearl powder on wood panel, 243x409mm
「紅鳶 べにとび」鳶は「とんび」もいわれ色の羽ような深く渋い赤。紅鳶はその変相色の一つで紅色がかった濃い赤褐紅。
『 zougeiro 』
2012木製パネル・パール粉・アクリル 210x290mm
2012 Painting, Acrylic with pearl powder on wood panel, 210x290mm
「像牙色 ぞうげいろ」象牙のような色。黄みの明るい灰色。


『 kuwanomiiro 』
2012木製パネル・パール粉・アクリル 210x290mm
2012 Painting, Acrylic with pearl powder on wood panel, 210x290mm
「桑の実色 くわのみいろ」熟した桑の実の色。暗い紅色から赤紫色。


付喪神夜行図ー『千年の風景』
YOKAI Tsukumogami -“ Year 1000 Landscape ”2009木製・銀箔・アクリル 727x500mm ( M20号)
2009 Painting, Acrylic with silver leaf on wood panel,, 727x500mm
共働きの多い現代の核家族。 深夜の公園で遊ぶ親子を見かけるのも、今を反映したライフスタイルといえます。神社の敷地内に移設された公園遊具も土地利用の帰結の一つでしょう。 今も昔も変わることのない神の領域に共生する日本人の魂を、付喪神を透して描いています。
付喪神夜行図ー『休息の標準(小鈴・蟹・琴・扇)』
YOKAI Tsukumogami-“ The Standard Style of Rest ”
2010木製パネル・金箔・アクリル500×727mm ( M20号)
2010 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500×727mm












付喪神夜行図ー『甘さの烙印』
YOKAI Tsukumogami -“ ● ”
2011木製パネル・銀箔・アクリル 1303×803mm ( M60号)
2011 Painting, Acrylic with silver leaf on wood panel, 1303×803mm
歩行者天国で繰り広げられたお祭りの出店を付喪神風にアレンジしました。「祭り」に対する日本人の文化を妖怪を通して海外向けに表現してあります。どのような場所・時代にも、目に見えない八百万の神が存在している。右下の装置はプロパンガスで小石を熱して栗を焼く専用の機械ですが、「遠赤外線効果」でほっこりと甘くて美味しい栗が焼けます。樽屋の絵にはよく電柱が登場しますが、「日常」の意味を持ちます。
付喪神夜行図ー『林檎家の家紋』
YOKAI Tsukumogami -“ The Crest of Apple Family ”
2011木製・和金箔・アクリル 500×727mm ( M20号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500×727mm
タブレットコンピュータの普及・世界的ネット社会の先駆者・クラウドコンピューティングへの変貌・熱狂的マニア。その昔、日本の庶民が信頼・畏怖するものは武家の家紋でした。武家の家紋は家柄・身分の象徴としてだけでなく、戦場では敵見方を区別するためのマークとして旗や武具につけられました。武家の家紋は人に帰属するものですが、平成庶民が信頼・熱狂するものは、モノの象徴であるブランドロゴへと変貌している風景です。
付喪神夜行図ー『不可視合戦図』
YOKAI Tsukumogami -“ Invisible War ”
2011木製・和金箔・アクリル 500×727mm ( M20号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500×727mm
携帯通信社会・スマートフォンの登場と普及・行列をつくる日本人。人間の稚拙な構造の眼には見えない妖怪達と同様に、そこかしこに大量に飛び交う携帯電話の電波。携帯通信社会という時代が、妖怪の生活圏をも脅かし、今にも猿蟹合戦ならぬ妖怪と電波の不可視合戦が始まりそうな風景です。
付喪神夜行図ー『夢うつつ』
YOKAI Tsukumogami -“ Half Asleep and Hafl Awake ”
2011木製・和金箔・アクリル 500×727mm ( M20号)
2011 Painting, Acrylic with gold leaf on wood panel, 500×727mm
ファーストフード食文化・口蹄疫・ゲーム社会との関連・外食チェーン店の海外進出。日本の味を世界のマクドナルドへ。アメリカのマクドナルドが世界中に進出したように、ラーメン、回転寿司、丼など日本の大衆外食チェーン店が世界の味になろうと、海外出店ラッシュの時代です。日本では、「妖怪も歩けばファーストフード店にあたる」といわれるぐらい乱立し、自制心のない欲張りな妖怪達は食べすぎてお腹がいっぱいで、“夢うつつ”な日常の風景です。